2015年「プロフェッショナル仕事の流儀」に出演し
「世界一清潔な空港の清掃人」という本を出版した
新津春子さんの清掃業務に対する姿勢が感動と共感を得ています。
彼女に心揺さぶられるのは何故なのでしょうか?
新津春子(にいつ はるこ)
≪プロフィール≫
1970年、今年で50歳になる新津春子さんは
中国の瀋陽で生まれました。
お父様は第二次世界大戦の時に、旧満州に取り残された
日本人(残留孤児)、お母様は中国人です。
新津さんが17歳の時に一家で日本に移住してきました。
家計を支えるため、清掃会社で働き始めたそうです。
その理由も明快で
「たとえ言葉がわからなくてもできるから」
でした。
中国生まれの中国育ちですから当然日本語は出来なかったのだと思います。
高校を卒業後「音響機器メーカー」に就職したものの
アルバイトで清掃のお仕事を続けていたそう。
働きながら清掃の専門学校に行き、知識と新しい技術を身につけ
1995年25歳の時に日本空港テクノ株式会社に入社されています。
勉強された学校がどこだったかはわかりませんでしたが
国家資格である
「ビルクリーニング技能士」資格を得、その後指導者としても力を発揮。
羽田空港の第1、第2ターミナルを受け持つ会社の中で
ただ一人持つ「環境マイスター」の資格。
清掃のお仕事と言ってもとっても奥が深いなあと感心させられます。
ちなみに羽田空港で働き始めたきっかけは、当時専門学校の講師に
現在の上司の方がいらっしゃったからとのこと。
言葉の分からない国で仕事だけではなく
しっかりと人脈も作ってこられているのって凄いなあと思います。
仕事に対する姿勢と考え方
新津さんは清掃会社だけでも、十数社転職しています。
その理由は「学ぶことが無くなると新しく学べる環境に行きたくなる」から
だそうです。
では、空港の清掃はどうなのでしょう?
空港の清掃は「永遠に終わらない課題と、学ぶ環境がある」そうです。
常に時代の最先端を走る空港は、建物の材質でも、洗剤においても
新しく、常に向上しなければしけない環境があると言います。
多くの人が行き来する空港だからこそ、新津さんの向上心を満足させるだけの
「清掃」がそこにはあるのでしょう。
かなり羽田にかよいつめているがはじめて新津春子さんみてテンションかなり上がってる… #新津春子 #RJTT #連絡バス
— たま/未記録監視タイムアウト (@t_a_m_a_a) 2019年4月2日
新津さんの仕事に対する考え方で、私が感動したフレーズを紹介します。
「人に評価されるからやってるわけではないんですよね。そこまで私は思ってないんです。自分がどこまでやれるか、自分を清掃の職人だと思っているんです。あくまでそれをやった上で、人がこう感じました、喜ばれたというのが人の評価ですから。すべてが人に褒められるということを目的にしていないんです」
新津春子のライフスタイル
新津さんは毎朝1時間、おうちの掃除をしてから出社します。
出社する際も途中駅で降りて会社まで歩いていったりします。
つまり会社に来る前から相当な運動をしているわけです。
何が言いたいかとゆうと、
めちゃくちゃ健康体です(笑)#新津春子 #健康体 #掃除 pic.twitter.com/7IfuY4w5UT— ハウスクリーニング 思う心 (@C7ZNPY1C9HUGzrx) 2019年4月23日
汚れ落としは汚れの理由を想像するところからはじめれば成功します。
“誰が、いつ、どんなふうに、この場所を使うのか”
をイメージして、汚れの理由と正体を知ることが大切です。(新津春子)
— お掃除のスピリチュアル(^_^)/ (@thanklotus) 2019年4月23日
感動する理由は?
何故、多くの人が彼女に感動するのか・・・。
それは彼女の生い立ちと、仕事内容が関係しているからなのでしょうか?
それとも彼女が、中国でも日本でも苦労をしたから?
3kと呼ばれる清掃業務だから?
「誰かのために」ひたむきに仕事をしているから?
きっとこれらの理由もあるのかな、とも思いますが
おそらく多くの人が賛同するのではないかと思う彼女の言葉に出会いました。
「目標を持って、日々努力し、どんな仕事でも心を込めることができる人が、プロフェッショナルだと思います」
「私は、清掃の仕事が大好きです。自分にとって大事なことがはっきりしていれば、誰が何を言っても、左右されることはありません」
新津さんのたくさんの「ご苦労」と「ぶれない自信」「職人の誇り」が
人に感動を与えるのかなと思います。
仕事の内容は関係なさそうですね。
そして・・・仕事をする全ての人に
「あなたはどうなの?!」と問うているように感じた私です。
新津春子の掃除はプロフェッショナル!
どんな仕事にもその道のプロフェッショナルはいるものですよね。
スポーツ選手だけがプロと呼ばれているわけではありません。
一つの事を究め、必ず成果を上げていく
そんな仕事人になるためのヒントが彼女の言葉の中に散りばめられていますね。
天井を拭いたり、蛍光灯を替えたりするときは、
脚立を真下ではなく、斜め45度下におきます。
真上に作業位置があると、首が疲れたり、汚れが落ちてきて顔にかかったりします。
作業位置が斜め前45度の位置にくるようにします。
《新津春子》— お掃除のスピリチュアル(^_^)/ (@thanklotus) 2019年4月18日
掃除機は長めにかける
掃除機のへッドを前に出して引くまでの1ストロークは、だいたい5秒くらい時間をかけます。早すぎるとゴミは吸いきれません。力を入れずに、きちんとホコリとゴミを吸い込むよう丁寧にかけます。
(新津春子)— お掃除のスピリチュアル(^_^)/ (@thanklotus) 2019年4月22日
お風呂を使ったあと、まずは浴槽のお湯を抜いてふたを立てかけておきます。給湯器の温度を60度まで上げて、浴槽、浴室にお湯をかけて石鹸カス、皮脂垢をひととおり溶かします(火傷に注意してください)。
石鹸カスや皮脂垢は、60度以上から溶けはじめます。
(新津春子)
— お掃除のスピリチュアル(^_^)/ (@thanklotus) 2019年4月18日
掃除をしているのが楽しくなってくると、やり過ぎになってしまう場合があります。
きれいなところを何度も掃除する必要はありません。材質を傷つけることになりかねません。
衛生面を考えて、部屋中を除菌される方もいますが、逆に体の免疫力が下がってしまうことになります。
《新津春子》— お掃除のスピリチュアル(^_^)/ (@thanklotus) 2019年4月7日
場所やモノを綺麗にするだけの「たかが清掃、されど清掃」ですよね。
まとめ
私も仕事をしている中で「清掃」をすることがあります。
空港ほどではありませんが、人の流れのある場所です。
そこにはいろいろな人がいます。
清掃をしていても何も言わずトイレに入ってくる人。
集めたごみを蹴散らしていく人。などなど
でも新津さんだったら、たとえそんな人に出会ったとしても
「そういう人達がいるから、私達がいるんですよね。」
と、意に介さず仕事に没頭していそうですよね。
私は到底そこまでは思えず、「う~ん、もう!」と人間丸出しになってしまいますが・・・
以上
「そのにゅーす、ほんと!?」でした♪