2021年台風19号Namtheun(ナムセーウン)のたまごが発生!台風17号・台風18号に続き台風19号もすぐに発達するのか?そこで米軍・ヨーロッパ・気象庁・windyなど気象機関の情報をイッキにまとめました!
目次
台風19号の進路予想!
台風19号のJTWC・ECMWF・windy・日本気象庁の最新進路予想図を見ながら日本への影響を予想していきましょう。
米軍合同台風警戒センター(JTWC)情報
米軍合同台風警戒センター(JTWC)は、アメリカ・ハワイ州にあるアメリカ国防総省の機関でアメリカ軍のための気象情報機関です。一般の人も簡単にアクセスすることができます。
【10月13日(水)現在】
画像引用元:JTWC
ABPWの海域では台風19号が北上しています。
- TS23W=台風19号Namtheun(ナムセーウン)
図の見方
【図の見方】
- 黄色丸(24時間以内の発達は考えずらい)
- オレンジ丸(発達しても24時間以上かかる)
- 赤丸(24時間以内に発達します)
- 赤矢印(熱帯低気圧・台風)
- 水色丸は熱帯低気圧と温帯低気圧の中間的な性質
JTWCによる台風19号TS23Wの台風19号の進路予想はこちらです。
画像引用元:JTWC
協定世界時とは?
◆JTWCの時刻表記は協定世界時なので、日本時間に直すには時差の9時間を加えて下さい。
【例】「09/0600Z」は「9日/06:00」という意味です。日本時間にすると「9日/15:00」になります。
JTWCの衛生画像の見方
JTWCでは衛生画像を3つの海域に分けています。
- ABPW :西部北太平洋の略図( ABbreviated Pacific West )
- ABIO:インド洋の略図( ABbreviated Indian Ocean )
- CPHC:中部太平洋ハリケーンセンター( Central Paciffic Hurricane Center )
日本に影響がある台風を見るときにはABPWエリアを見ましょう。
JTWCと気象庁の台風の定義の違い
現在、日本気象庁では台風18号の発生と台風19号の熱帯低気圧を発表していますが、JTWCではまだどちらも熱帯低気圧との認識です。
台風(サイクロン)の定義はどの国も同じです。
- 『中心付近の最大風速が34ノット以上のもの』=台風
- 『中心付近の最大風速が34ノット未満のもの』=熱帯低気圧
台風と熱帯低気圧の違いは最大風速の違いだけなのです。
そのため各国の専門家の見方やデータの違いで差が生まれ、日本では台風と認識してもアメリカでは認識されないなど、各国の発表した台風の個数に誤差が生まれることはよくあります。
欧州中期予報センター(ECMWF)の情報
ECMWFはヨーロッパの気象機関ですが世界中の気象を網羅しています。日本近海を見るときは”area”の「Eastern Asia」を選択しましょう。
ECMWFはwindyと同じく、動画のように等圧線と風の動きを見ることができます。
時間を進めてみてみましょう!
Thursday 14 Oct, 12 UTC
画像引用元:ECMWF
上記は10月14日(木)の予報図です。
南の海上から、濃い緑色の部分と等圧線が盛り上がってくる様子が分かります。(緑色で表されているのが風の強さです)
画像引用元:ECMWF
ECMWFは等圧線と風の強さが視覚的に捉えることができるのが特徴で、緑色が濃くなるほど風が強くなります。
ECMWFはスーパーコンピューターによる気象予報で「世界一の数値予報精度」と言われ、農業用に開発されてきた歴史ある気象機関であり、最新の気象機関でもあります。
気象庁やJTWCの5日間予報とは違い10日間予報になりますが、それだけ長期予報に特化したサイトで風の動きや海面水温など世界中の気象予報を見ることができます。
また、ECMWFの時刻表記も協定世界時(UTC)なので、日本時間に直すには時差の9時間を加えて下さい。
windyの情報
『windy』はチェコの気象機関会社です。
現在使用されている気象予報データは、ECMWFやJTWCなど情報を元にリアルタイム天気予報サービスを世界中に提供しています。
windyで時間を進めて10月14日(木)を見ると台風19号の風が日本の南海上に渦を巻いている様子がわかります。
windyは風の動きだけでなく、雨雲や雷がどこで発達しているかまで視覚的に捉えられるので、見ているだけでも面白いサイトです。
世界各国の進路予想
世界各国の気象機関の台風19号の進路予測を見てみましょう!
画像引用元:GPW whether
世界各国の気象機関によると日本へ直接的な影響はない進路予想になっています。
これは太平洋高気圧が南下している影響で、台風が日本へ近づいて来れない為だと思われます。
各国の予想は下記のように色分けされています。GPW whetherで00Zをクリックすると各国モデルのアンサンブル予報が見られます。
■ 欧州(ECMWF) | ■ アメリカNOAA |
■ 英国気象局 | ■ カナダ気象センター |
■ アメリカ海軍 | ■ 日本気象庁GSM |
GPW whetherでは、この他にも色々な情報を見ることができるのでおすすめです。
ウェザーニュースの情報
ウェザーニュースの台風情報をみてみましょう!
【台風情報】
13日(水)6時現在、大型の台風18号(コンパス)は南シナ海を西に進んでいます。このあとも西寄りに進むため、日本への影響はありません。
台風19号(ナムセーウン)は南鳥島近海を北に進んでいます。小笠原諸島では高波の影響を受ける可能性があります。https://t.co/TmW5U3z0iK pic.twitter.com/RUdFzGl8UF— ウェザーニュース (@wni_jp) October 12, 2021
日本気象庁の情報
日本気象庁の台風19号の情報を見てみましょう!
【10月13日(水)現在】
画像引用元:tenki.jp
- 存在海域:南鳥島近海
- 中心気圧:998hPa
- 中心付近の最大風速:23m/s
このほかに、気象庁ではアンサンブル予報というものを発表しています。もっと詳しく知りたいという方は下記をご覧くださいね。
ちなみに「たまご」というのは造語で、気象庁で「台風のたまご」ということはありません。
気象庁が台風のたまご(熱帯低気圧)を発表するのは『24時間以内に台風になる見込み』の熱帯低気圧だけです。
逆を言えば、各国の気象機関が台風のたまご(熱帯低気圧)を発表しても日本気象庁が熱帯低気圧の発生を発表しなければ、すぐに台風になる可能性は低いということになります。
ただ、近年の気象は激しく変動しているため、気象庁が熱帯低気圧を24時間以内に台風になる可能性があると発表しても「消滅」したり、逆に熱帯低気圧を発表する間もなく「台風」まで発達してしまうこともあります。
海面水温の実況図
熱帯低気圧や台風の発達には海面水温が大きく関わってきます。気象庁で発表されている海面水温を見てみましょう。
【海面水温10月7日現在】
画像引用元:気象庁「海面水温実況図」
赤い色が濃くなるほど海面水温が高い海域になります。
台風は海面水温が25.5度以上で発達すると言われており、今年はまだ25℃以上の海域が日本の南海上に広がっています。
また、鉛直シアと呼ばれる地上と上空の風の差が小さいことも、発達に好条件となっています。
今後の台風の動きには注意が必要です。
台風18号の名前
ラオス | Namtheun | ナムセーウン | 川の名前 |
次に発生する2021年台風19号の名前はNamtheun(ナムセーウン)になります。
命名国はラオスで、川の名前だそうですよ〜。
台風は被害が出る可能性があるので、イメージを損なわないよう企業名や個人を特定できる名前は名付けられません。
台風の名前の付け方はこちらの記事を見てくださいね!
まとめ
【台風19号2021たまご!最新進路情報を米軍ヨーロッパ気象庁で消滅までイッキ見!】をまとめました。
10月に入ってもまだまだ台風がやってくる季節です。最新の情報を入手して早め早めの行動をしましょう!