2022年の台風11号(Hinnamnor・ヒンナムノー)の今後の進路や影響はどうなるのか?米軍・ヨーロッパ・気象庁・windyなど世界各国の気象機関の情報を全部まとめて見て見ましょう!
目次
2022年の台風11号の現在は?
上画像は台風11号の9月3日の様子(可視画像)です。厚い大きな雲が渦巻いている様子がはっきりわかります。
2022年9月6日現在の台風11号(HINNAMNOR(ヒンナムノー) | |
中心位置 | 北緯39度50分 東経133度35分 |
中心気圧 | 970hPa |
最大風速 | 35m/s(中心付近) |
最大瞬間風速 | 50m/s |
参照元:Yahoo!天気予報
台風11号の暴風域は?
台風11号は進路に近い地域で暴風が吹くのに加え、日本列島の広範囲で風が強まることが予想されています。
どこでどのくらいの風が吹くのか?
事前に把握しておけば対策することが可能です。
気象庁では24・48・72時間以内に暴風域に入る確率が0.5%以上ある地域を発表していますので見て見てください!
米軍合同台風警戒センター(JTWC)情報
では、米軍合同台風警戒センター(JTWC)の情報から見てみましょう!
JTWCは、アメリカ・ハワイ州にあるアメリカ国防総省の機関です。
アメリカ海軍とアメリカ空軍が、ハワイ州真珠湾海軍基地の海軍太平洋気象海洋センターに共同で設置した機関です。
一般の人も簡単にアクセスすることができるので見てみてくださいね!
【9月6日(火)現在】
画像引用元:JTWC
赤い矢印で「TY 12W HINNAMNOR」とあります。これが台風11号になります。
- 「TY」=タイフーン
- 「12」=JTWCが付けた台風の続き番号なので、日本気象庁とは連動していません。
- 「W」=日本を含む北太平洋西部の「WEST」の意味になります。
赤い丸の91Wは台風12号のたまご(熱帯低気圧)になります。
黄色い丸の92Wは台風のたまごになりそうな低圧部です。
図の見方
【図の見方】
- 黄色丸(24時間以内の発達は考えずらい)
- オレンジ丸(発達しても24時間以上かかる)
- 赤丸(24時間以内に発達します)
- 赤矢印(熱帯低気圧・台風)
- 水色丸は熱帯低気圧と温帯低気圧の中間的な性質
では、次にJTWCによる台風11号の進路予想図を見てみましょう。
画像引用元:JTWC
日本海をものすごいスピードで北上する予報になっています。
ところで、アメリカが発表する台風進路予報には予報円がないことをご存知でしょうか。
そうなんです。
“赤い円”が予報円だと思われがちですが、JTWCでは「風速18m/s以上になる可能性がある」範囲を示しています。
JTWCでは台風は「ここを通ります!」と進路と最大風速を発表しています。
JTWCで予報円が無いのは「軍事用」の気象情報なので、 中心気圧よりも『船舶が安全に航海できるかどうかの判断は最大風速だけでいい』という考え方からのようです。
【豆知識】JTWCの進路予想図の見方
- 黒い渦を巻いたような丸●→台風の現在位置
- ピンク色の◯→今後の進路が予想されてる台風の中心点
- 赤い点線の範囲→「これから風速18m/s以上になる可能性があります」という場所を示しています。
KTSはノットを表しています。
・1KTS(ノット) = 0.5144m/s(秒速)
・1KTS(ノット) = 1.852km/h(時速)
JTWCを見るときは日本時間に直すには時差の9時間を加えて下さい。(時刻表記が協定世界時の為)
【例】「09/0600Z」は「9日/06:00」という意味です。日本時間にすると「9日/15:00」になります。
ちょっと難しそうに感じるJTWCですが、至ってシンプルなので慣れると簡単に見ることができますよ。
JTWCの衛生画像の見方
JTWCでは衛生画像を3つの海域に分けています。
- ABPW :西部北太平洋の略図( ABbreviated Pacific West )
- ABIO:インド洋の略図( ABbreviated Indian Ocean )
- CPHC:中部太平洋ハリケーンセンター( Central Paciffic Hurricane Center )
日本に影響がある台風を見るときにはABPWエリアを見ましょう。
JTWCと気象庁の台風の定義の違い
日本気象庁とJTWCでは平均風速の定義が違います。
日本は10分平均、米国は1分平均で計測します。
しかし、台風(サイクロン)の定義はどの国も同じで台風と熱帯低気圧の違いは最大風速の違いだけなのです。
- 『中心付近の最大風速が34ノット以上のもの』=台風
- 『中心付近の最大風速が34ノット未満のもの』=熱帯低気圧
そのため各国の専門家の見方やデータの違いで、日本では台風と認識してもアメリカでは認識されないなど、各国の発表した台風の個数に誤差が生まれることがあるのです。
欧州中期予報センター(ECMWF)の情報
ECMWFはヨーロッパの気象機関ですが世界中の気象を網羅しています。日本近海を見るときは”area”の「Eastern Asia」を選択しましょう。
ECMWFはwindyと同じく、動画のように等圧線と風の動きを見ることができます。
では、少し先の予報を見て見ましょう!
【9月7日 00 UTC】
画像引用元:ECMWF
ECMWFでは緑色で表されているのが風の強さになります。
画像引用元:ECMWF
ECMWFは等圧線と風の強さが視覚的に捉えることができるのが特徴で、緑色が濃くなるほど風が強くなります。
ECMWFはスーパーコンピューターによる気象予報で「世界一の数値予報精度」と言われ、農業用に開発されてきた歴史ある気象機関であり、最新の気象機関でもあります。
気象庁やJTWCの5日間予報とは違い10日間予報になりますが、それだけ長期予報に特化したサイトで風の動きや海面水温など世界中の気象予報を見ることができます。
また、ECMWFの時刻表記も協定世界時(UTC)なので、日本時間に直すには時差の9時間を加えて下さい。
windyの情報
『windy』はチェコの気象機関会社です。
現在使用されている気象予報データは、ECMWFやJTWCなど情報を元にリアルタイム天気予報サービスを世界中に提供しています。
ではwindyの情報を、等圧線を表示しながらみてみましょう!
上記は風の動きと等圧線を示すデータを表示させています。
- (L)は低気圧
- (H)は高気圧です。
時間を進めてみると台風11号は沖縄地方で動きが鈍くなり、その後、北上して日本海を北上する予測になっています。
windyは風の動きだけでなく、雨雲や雷がどこで発達しているかまで視覚的に捉えられるので、見ているだけでも面白いサイトですね。
ウェザーニュースの台風11号情報
気象情報会社 ウェザーニューズ社の情報を見てみましょう!
【台風情報】大型で強い台風11号(ヒンナムノー)は時速80kmで日本海を北上しています。今夜のうちに温帯低気圧に変わるとみられますが、北日本は暴風のおそれがあります。https://t.co/rnlDvOnXVh pic.twitter.com/rQRhso8FV6
— ウェザーニュース (@wni_jp) September 6, 2022
- 9月6日(火)15時現在、大型で強い台風11号は日本海を時速80kmで北東に進んでいます。
- 今夜には温帯低気圧に変わる見込み
ウェザーニュースより抜粋
2022年台風11号は9月1日の時点で、台風12号に発達すると思われた熱帯低気圧の雲を吸収して、巨大化しました。
画像引用元:ウェザーニュース
このように台風や熱帯低気圧の中心の距離が”1000km程度以内”にある複数の台風が、相互作用を及ぼして複雑な動きを示す台風の相互作用(干渉)のことを「藤原の効果」と言います。
日本気象庁の情報
日本気象庁の台風11号の情報を日本気象協会公式の天気予報専門メディア「tenki.jp」でみてみましょう!
【9月6日(火)現在】
画像引用元:tenki.jp
- 7日3時までに温帯低気圧に変わります
引用元:tenki.net
衛生画像を重ねてみると、台風11号の雲と秋雨前線の雲が大きく見えます。
画像引用元:tenki.jp
台風11号は明日にも温帯低気圧になりそうですが、日本の南海上には新たな熱帯低気圧(台風のたまご)が発生しています。
こちらも今後の動向が気になります。
ちなみに気象庁が台風のたまご(熱帯低気圧)を発表するのは『24時間以内に台風になる見込み』の熱帯低気圧だけです。
もちろん、発表をしなくてもJTWCやECMWFが捉えている情報は気象庁でも認識しています。
日本気象庁の数値予報モデルの精度は世界上位で、アジア各国の気象機関も参考にしているほどです!
逆を言えば、各国の気象機関が台風のたまご(熱帯低気圧)を発表しても日本気象庁が熱帯低気圧の発生を発表しなければ、すぐに台風になる可能性は低いということになります。
このほかに、気象庁ではアンサンブル予報というものを発表しています。もっと詳しく知りたいという方は下記をご覧くださいね。
世界各国の台風11号の予測を比較
では2022年台風11号の進路を世界各国の気象機関が計算したシミュレーションの結果を見て見ましょう。
【台風11号 今後の進路予想】
猛烈な台風11号は、この後は沖縄の南海上で動きが遅くなる見通しです。その後の進路は予測の誤差が大きいものの、東シナ海を北上し日本海方面に向かう予想が増えています。
進路次第で影響が大きく変わるため、随時最新の情報をご確認ください。https://t.co/2FQj4Hw8Ij pic.twitter.com/mcNIIMbFeF— ウェザーニュース (@wni_jp) August 31, 2022
→「GPV Weather」の各国モデルの進路予想はこちらです
日本気象庁による台風の進路予測は、各国の気象機関と比べてもレベルが高いことが伺えます。
ひまわりリアルタイムWeb
現在の雲の様子をひまわりのリアルタイムWebで見て見ましょう!!
沖縄タイムスの情報
台風は沖縄に直撃・接近することが多いですよね。
そこで沖縄タイムスの情報を確認するといいでしょう。
海面水温の実況図
熱帯低気圧や台風の発達には海面水温が大きく関わってきます。気象庁で発表されている海面水温を見てみましょう。
【海面水温10月7日現在】
画像引用元:気象庁「海面水温実況図」
赤い色が濃くなるほど海面水温が高い海域になります。
台風は海面水温が25.5度以上で発達すると言われており、25℃以上の海域が日本の南海上に広がっています。
今後の台風11号の情報はこまめに収集しましょう。
飛行機の運行状況!
航空会社名 | 欠航/運行 |
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大手電力会社の停電情報!
電力会社名 | 停電情報先リンク |
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2022年台風11号の名前の由来
2022年 | 命名国 | 名前 | 意味 |
台風11号 | ラオス | ヒンナムノー | 国立保護区の名前 |
「ヒンナムノー」は、ラオスが用意した名前で「国立保護区の名前」に由来しています。
台風は甚大な被害が出る可能性があるので、その名前のイメージを損なわないよう企業名や個人を特定できる名前は名付けられません。
台風の名前の付け方はこちらの記事を見てくださいね!
まとめ
【台風11号2022たまご最新進路予想は?米軍ヨーロッパ気象庁予報をまとめて比較!】
大きな台風・強い台風では停電・断水など甚大な被害がでる恐れもあります。
台風が接近・上陸する前に停電や断水、また窓ガラスを強化するなど、早めに備えておくと心強いですよね!
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強風に備えて「ガラス飛散シート」で窓ガラスを強化しておくことも忘れずに!